ここ数年、あたり前のように設置しているお宅が増えてきた「太陽光発電システム」ですが、
僕は家を建て替えた時(15年ほど前ですが)は、丁度「太陽光発電システム」が流行り出した頃で、
政府も電力会社・住宅会社も太陽光発電を普及させようと、色々なキャンペーンをやっている時代でした。
僕も当時は漠然と「太陽光発電でオール電化住宅」と、建て替えの時に思っていたので、
住宅会社の「太陽光発電モニターキャンペーン」に乗っかる形で太陽光パネルを設置しました。
モニターキャンペーンは、太陽光システムの発電量を2年間計測・報告すると、太陽光発電システムを無料で設置できるというキャンペーンで、
最初から太陽光発電システムを考えていた僕としてはスゴく有難いキャンペーンでした。
(設置費用は基本¥0!新築見積時に値引きされるキャンペーンでした。)
そして、設置して2~3年後にFIT(再生可能エネルギー固定価格買取制度)がスタートしました。
FITは買取価格が当時の約倍の4.2円/KWで10年間買取してくれる制度でしたが、残念なことに我が家では2年ほど前に終了してしまいました。
そのFIT終了と時を同じくして、太陽光発電システムが故障してしまいました。
修理代は見積価格約30万円!!
買取価格も現在では1KW=7円位なので修理するかしないか悩みましたが、考えた末に修理をしました。
ではなぜ修理したのか?
と、いう僕の考えを僕の同じような状況に陥った方に参考になればと思い記事にします。
今回の記事は
- 太陽光発電FIT終了後でも修理した方が得かも?
です。
高額な修理代の時、「見るべき点は売電価格ではない」と、思う理由なども書いていますのでよかったら覗いていってください。
もくじ
修理代・30万円の故障とは?
太陽光発電システムも保証期間というものがあります。
それも約10年の保証が付いているものが多いみたいです。
実は僕の家の太陽光発電システムの故障も初めてではなく、保証期間中に1回ありました。
その時は、電源BOX内の制御基板の故障で、電源BOX(配電BOXという名称かも知れませんが・・・)が西側に取り付けているのですが、
その年は異常に暑い夏で、西日を浴びた電源BOX内の気温が上昇して制御基板が破損するという故障なのでしたが、
今回も制御基板の故障だと思っていましたが、今回は違う物の故障でした。
1回目の故障は保証期間中じゃないと約2~3万位の故障でしたが、
今回は設置後13年位経っていたので保証は利かないと解っていたので
「2~3万は痛いなぁ~」
と、思っていたところの修理代30万円ですからビックリでした。
故障個所は「電源コンデンサー」の不良で、
この「電源コンデンサー」は太陽光発電システムの中でも重要部品で
(と言っても太陽光発電システムはパネルと制御基板と電源コンデンサーくらいしかメイン部品無いのですが・・・)
寿命はやはり10年前後みたいですね。
保障期間中に故障なら運が良かったって事?
保証期間内に故障して、また10年間の保証が受けれると・・・
そう思うと早めに故障してくれる方が良いような・・・?
主な故障と言えば制御基板か電源コンデンサーの2択みたいだね。
運が良ければ故障しない場合もあるけど、
ほとんどの物は故障するのは当たり前だし、ある程度の期間で部品も無くなるしね。
運が良ければ保証期間内に故障ってのもどうなの?
1度交換すれば、それなりに故障しないからね~。
特に10年直後や11年目ならそう思うんじゃないのかな?
修理を決めたポイント
まず、太陽光発電で多くの方が一番気にしている所は「どのくらい売電価格があるか?(どのくらい、電気を売って収益になるか)」だと思います。
特に太陽光発電で「電気代¥0+収益化」を考えているお宅では気になるポイントですが、
FIT終了後の太陽光発電では売電価格がガクッと下がるので,
売電価格だけ見れば、30万円の修理は割に合わないと思います。
大雑把な売電価格(1KWあたり)
- FIT前=¥20
- FIT中=¥42
- FIT終了後=¥7~9
FIT中でも
使用電気代<電気買取価格
って、事のほとんどでなかったし、そもそも設置してあるパネル容量が3.1KWだったから、
太陽光での収益は最初から期待していなかったしね。
そこから収益化するならパネル容量が6KW位の大きさは必要かもね。
修理を考えた時、気にするポイントは売電価格じゃなくて
「日中にどの位発電して、どの位電力会社から電気を買っていないか?」
だと、思ったんだよね。
太陽光発電のシステムは、日中発電した分を、先ずは自宅で使用して余った分を買い取ってもらうので、
仮に買取分の発電が無くても、発電した分は自宅で使うので電力会社の電気を使わないから、その分電気代は節約されています。
その日中の使用している電力分(太陽光パネルの発電分)が、ある程度把握できれば太陽光発電システムの実際の効果がどの位か見えて来ると思います。
天候や各家庭の電気の使用状況によって違ってくるとは思いますが、
我が家では大雑把に平均¥5000/月位の太陽光発電システムで電気代が節約されていると見積もりました。
それをもとに、修理代が30万円+保障10年で考えると
300000÷(10年×12ケ月)=¥2500
になるので、月々約¥2500以上の効果が太陽光発電システムにあれば修理した方が長い目で見れば経済的だと思い修理することに決めました。
あと、電源コンデンサー自体の性能も上がっていて、以前の物より変換率が良くなっているので、
同じ日照時間でも発電量が増えるみたいなので、少しでも節電できそうなのは誤算でした。
一般の家庭よりは少し優遇されていると思うんだけどね。
そう考えると修理してでも使った方が良いかもね。
太陽光発電システム トータルでどう思うか?
ここからは僕の個人的な意見なのですが、太陽光発電システムにつての考えを書いていきます。
・導入について
これから太陽光発電システムを考えているなら、今の家に取り付けを考えているのなら良く考えて決めた方が良いと思います。
正直、太陽光での発電で設置費用のモトを取るとか収益を考えるなら無理があると思います。
仮に我が家みたいに、新築(建て替え)でオール電化住宅を考えていて、キャンペーンなどで設置費用が実質無料になる(もしくはそれに近い金額になる)なら取り付けした方が良いと思いますが・・・。
ちなみに我が家は、
建て替え+太陽光発電システムモニターで実質¥0(建て替え分にプラスされていたかもしれませんが・・・)
で設置できたので、売電代で元を取るという意識が最初からなかったので余計に節電をしなかったのかもしれません。
それと近年では、太陽光パネルを製造する材料の価格が値上がりしているとか、クリーンエネルギー政策で推進しているけど、
製造時に大量の二酸化炭素(Co2)を排出するという噂も聞くので、単にエコとかクリーンとかの言葉に惑わされない様に気を付けましょう。
・オール電化住宅で困ったこと
太陽光発電システムを導入したお宅のほとんどは「オール電化住宅」だともいます。
当然のことながら「オール電化住宅」は停電に物凄く弱いです。
停電が長引くと何もできません。
日中で晴天なら、太陽光パネルの発電から直接電源を取るコンセントから多少は電気を使えますが、天候によっては発電が不安定になるので使えるものは限られると思います。
陽が沈むと発電しませんしね。
それで最近は家庭用蓄電器が注目を浴びていますが、設置費用が200万円位掛るみたいで、それこそ元が取れないので論外だと思います。
停電する前の天候が雨続きじゃ、蓄電もしてないかもしれないしね。
・太陽光発電システムを導入する時の注意する点は(仮に今から太陽光発電システムを導入と考えて)
ポイント
- 国産メーカ
- 設置するパネルは3.0~3.5KWもしくは6.0KW前後の大きさ
- 設置費用をなるべく抑えれるようなキャンペーンなどの活用
- 自治体の助成金の申し込み
1,国産メーカー
先ほども言いましたが、太陽光発電システムはある程度の年数で、制御基板と電源コンデンサーはほぼ間違いなく故障します。
PL法で国産でも部品を所持していなければならない期間はある程度決まっていますが、
怪しい海外のメーカーでは修理対応してくれるか解らないし、もっとも10年後その会社が存在しているのかも怪しいですよね。
対応してくれる会社が無ければ修理も出来なくてただの飾りになります。
その点、国産のそれなりに名が通ったメーカーなら少なくとも修理対応はしてくれるし、制御基板と電源コンデンサー以外は故障しにくいのであれば、
設置さえしてしまえばコストもほぼなく電気代が節約できるのです。
メンテナンスの意味で、いくら初期費用が安いからと言っても、海外の怪しい安物には手を出さないのが無難だと思います。
2,設置するパネルは3.0~3.5KWもしくは6.0KW前後の大きさ
僕も今回修理するまで知らなかったのですが、電源コンデンサーには1本で対応できる容量が決まっています。
電源コンデンサー1本辺り約3.5KW位(メーカーによって多少違うみたいですが)で、それ以上のパネルの大きさになると必然的にコンデンサーの数が2本・3本と増えていきます。
当然、故障はするので故障時は
「ダメになったコンデンサーのみ取り換えるのではなく全部入れ替えした方が良い」
ので、コンデンサーの数だけ修理代がかかります。
パネルが大きくなるほど、発電量が増えるので、なるべく大きなパネルを導入したい気持ちは理解できますが、
故障時の費用も考えるとパネル容量6.0KW位までに抑えておいた方がメンテナンスコストと発電量のバランスが良いような気がします。
中途半端な4.0KWや5.0KWだとコンデンサーの余力が増えるだけなので、設置面積があるのであれば6.0KWまで設置した方がコスト的には効率が良いと思います。
3,初期費用を抑える(キャンペーンなどの活用)
最近では「太陽光パネル」を設置しているお宅を良く見かけるようになりました。
太陽光パネル自体の価格が一時期より値下がりしているたり、ECOを気にする方が多くなった影響かも知れませんが、
太陽光発電システムの普及のためのキャンペーンはやっているのでしょうか?
10年以上前は新聞広告でよく見かけましたが・・・。
太陽光発電システム自体、意外と高価な品物ですので、少しでも設置費用を抑えれるようにキャンペーンとか“値切り”とかして、初期投資は下げれるだけ下げた方が良いと思います。
どうせ、発電代で費用を賄うことは難しいと思うので・・・
これからは、世間ではカーボンニュートラルとかクリーンエネルギーとか騒いでいるので、
またECOな太陽光発電システムといったようなキャンペーンは始めるかもしれませんね。
4、助成金の申請を!
太陽光発電システム導入に当たって、自治体から助成金を受ける事が出来ます。
各自治体で予算が決まっているので、年度末とかだと予算切れで助成金を受けれない事があるかもしれませんが、
パネル容量1KWあたり2~3万円の助成金が出るところもあるので活用しない手はないです。
太陽光発電システム導入の予定がある時には、自治体の助成金の条件など調べて少しでもお得に設置しましょう。
まとめ
最近では、石化燃料削減とかでクリーンエネルギーやカーボンニュートラルみたいな言葉をよく聞きますが、実際はどうなんでしょうか?
いまさら二酸化炭素が~とか、火力発電が~とか言いながら、
大量のジェット燃料を燃やしながら世界各国から集まって会議する!
ってのも、矛盾していると思うのですが・・・?
それこそオンライン会議で良いような・・・。
一般家庭でも太陽光発電システムはECOのように感じられますが、
実際は太陽光発電システムだけでは今の住宅様式では家庭の全電力は賄えないのが現実で、
太陽光パネルを製造する時に大量の二酸化炭素を排出するという話も聞くし・・・
何が本当なのか良く解かりませんが、太陽光発電システム自体は、多少の電力削減の糧になる程度の考えなら全然意味のあるものだと思います。
要するに、過剰に期待しないで出来る事をやるので良いのではないでしょうか?
今回は10年以上たった太陽光発電システムの修理で莫大な費用が掛かるリスクもあるということを伝えたかっただけなのですが、変な記事になってしまいました。
太陽光発電システムの導入は慎重に色々な視点から検討してみるのが良いと思います。